b (ベンチマーク)コマンド

CPU のスピード測定と RAM のエラーチェックをします。

文法

b [number_of_iterations] [-mmt{N}] [-md{N}] [-mm={Method}]

二つのテストがあります :

  1. LZMA メソッドでの圧縮
  2. LZMA メソッドでの解凍

ベンチマークは評価を MIPS (million instructions per second) で表示します。 評価値は 64-bit Windows XP で マルチスレッドオプションを OFF にした Intel Core 2 Duo E6600 (2.4 GHz, 4 MB L2) CPU を標準として測定しています。 そのため、あなたが Intel Core 2 Duo を使用しているならば、 評価値は実際の CPU の周波数とほとんど等しくなるはずです。

-md{N} スイッチにより辞書サイズを増やしてメモリ使用率を増やすことができます。 スレッド数もまた -mmt{N} スイッチによりの変更可能です。

Dict 欄は辞書サイズです。例えば、21 であれば 2^21 = 2 MB を意味します。

Usage 欄はプロセッサが稼動している時間の割合を表示します。 1 スレッドで標準化されています。例えば、 2 スレッドで 180% の CPU 使用率であれば、 それぞれのスレッドの平均 CPU 使用率が約 90% であることを意味します。

評価 / 使用率欄は CPU 使用率の 100% で標準化された評価を表示します。 この欄は一つの平均 CPU スレッドのパフォーマンスを表示します。

Avr は異なった辞書サイズの平均です。

Tot は圧縮と解凍の評価の平均です。

圧縮速度と評価はメモリ (RAM) 呼び出し時間に強く依存します。

解凍速度と評価は CPU の整数演算能力に強く依存します。 例えば、 Intel Pentium 4 は大きな分岐予測ミス・ペナルティ (長いパイプライン効果による) があり、掛け算とシフト演算は少々遅いです。 そのため、 Pentium 4 は解凍の評価が少々低くなります。

-mm=crc を指定することで、 CRC 計算のベンチマークを実施することが可能です。 このテストは CRC 計算の速度を MB/s で表示します。最初の欄はブロックサイズを表示します。 次の欄は 1 スレッドでの CRC 計算の速度を表示します。 他の欄はマルチスレッドでの CRC 計算の結果です。

使用例

7z b
ベンチマークを実施します。
7z b -mmt1 -md26
一つのスレッドと 64 MB の辞書でベンチマークを実施します。
7z b 30

標準設定の 30 回繰り返しでベンチマークを実施します。